仙台高等裁判所 昭和27年(う)580号 判決
職権を以つて法令の適用を調査するに原判決は本件犯行の日時を昭和二十四年二月中旬頃であると認定し、行為時法によれば改正前の酒税法第一四条第六〇条に、裁判時法によれば酒税法第一四条第六〇条に各該当するので、新旧比照するにその間軽重の差異がないとして裁判時の改正酒税法第六〇条第六三条ノ二を適用処断している。しかしながら昭和二十四年四月三〇日法律第四三号によつて酒税法第一項の罰則を五年以下の懲役又は五〇万円以下の罰金に改正せられたのであつて、右改正前の酒税法第六〇条は一〇万円以下の罰金刑である。従つて本件は昭和二十四年二月中旬頃の行為であるから、本件につき裁判時の右法令を適用した原判決は法令の適用を誤つたもので、その誤が判決に影響を及ぼすことが明らかであるから破棄を免れない。